イラストレーター宮原葉月のブログです。日々の暮らしを書き綴ります。
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「ワコーバンドコレクション2018」foster music様 CDジャケのイラスト

吹奏楽団用のCDイラストを担当いたしました。

「ワコーバンドコレクション2018」foster music

吹奏楽部を担当する学校の先生方が手に取られる様子をイメージしてみました。
ちなみに先日NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」では長崎・活水高校の吹奏楽部がフューチャーされていました。録画したので身辺が落ち着いたら見る予定なのですが、きっと大泣きしてしまうだろうなあと思います。彼女たちの若い力を感じ、また楽器の特徴を少しでも学ぼうと思います。

下記foster musicさんサイトでは「2017年度吹奏楽コンクールを震わせた、話題の新譜が勢ぞろい!」とのこと。
https://www.fostermusic.jp/products/detail8909.html

音楽への情熱がデザインによって表現して頂け嬉しい仕上がりとなりました。

The illustration for the CD " WAKO BAND COLLECTION 2018 ", has released for wind band competition in which japanese teams of that club in schools participate . I'm very happy with its youthful-powerfull design.

秋田の春

東京では既に桜が咲いていると知りびっくりしました。

秋田はまだ蕾です。

道路脇の桜の木々は、プクっとした蕾をたくさん抱えて、開花をまだかだまかと準備している状態です。

東北の桜の開花は4月中旬以降、GW位。昨年は桜が散るギリギリのタイミングで大慌てで角館に行きました。角館の桜は「元気いっぱい」という印象でした。今年は青森の弘前や、岩手の小岩井農場の一本桜をみてみたいなあと思っています。

(昨年の角館の桜)

今の時期は年度末でお忙しい方も沢山いらっしゃるのでは。私も最後の追い込みをかけ、ひとつひとつ、しっかり絵を仕上げていきたいと思います。

横手のとある道祖神

秋田県の南部に横手市という場所があります。秋田在住まもなく1年目を迎える私にとって、横手といえば「県南にある市町村合併でできた比較的大きな市(広島市からみた福山市的)」、「雪深い地域」、「かまくら」、「秋田の杜氏を輩出する場所」、「りんごとさくらんぼ」などのイメージがあります。(つまりはまだまだ見知らぬ興味深い場所です)

そんな横手にも様々な人形道祖神があります。鬼っぽいものから縄で編まれた立派なものまでとにかくバリエーションがすごい。上のイラストは、そんな中であまり注目されていない(!?)とある道祖神です。描いてみてはっと気付いたのですが、意外と男前でした。本用に描き下ろすイラストは、こちらをもっとポップに、より世界の原始美術を意識したスタイルに描きます。

本づくりは難しい

秋田もだいぶ暖かくなってきました。室温が14度もあります。
晴れの日が続き、心も明るくなります。

先日お話しした「あきた・人形道祖神めぐり」本の制作の件、あれから様々な方に「今度道祖神の本をつくるんですよ」と話をすると、まず「ドウソジンって何?」と質問を頂きます。(昨年の私もそうでした。)そして県内でも関心を持たれにくいと感じています。「道祖神はまだまだ世に知られていないし、またその面白さを人々と共有できる素地がない」という現実の厳しさを実感しています。
しかし文章担当の郷土史研究家・小松さんと絵担当の私の間では、「これほど面白い存在は他にあるだろうか!?」と大きく盛り上がっています。ちなみに小松さんは現在村の史料を精力的に集めていらっしゃって、「こうやって史実に裏付けられたストーリーを築いていくのだ」とその様子が大変勉強になります。実際に村人にインタビューする予定で、その結果、確信を得られたり、はたまたどんでん返しがあるかもしれません。

そんな未知なるものに焦点をあてた本をどう作り、どうみせるのか、頭を悩ませています。先日友人が東京のブックマーケットに本を出品した話を聞くことがありました。その某マーケットにはかもめブックス(東京)や北書店(新潟)など本好きの間では有名なお店が出店しているそう。沢山の来場者が訪れるそうで、そんな方々に手に取っていただけるにはどうしたらよいのか、そこを考える「企画」が大事という視点を友人から教えてもらいました。「秋田」というキーワードは厳しく(「京都」ブランドには到底敵わない)、「人形道祖神」はさらに厳しいはず。

そもそも「道祖神」に興味を持つような人の割合は結構絞られてくると思います。その間口を少しでも広くするためにも、まずは本の表紙の方向性をガラリと変えることにしました。

こう考えていくと、本づくりがつらくなりそうですが、元々は「秋田にこんな面白い存在がある。これを世に広めようではないか!」という気持ちが出発点なので、楽しむことも大事です。4月初旬以降はお仕事をセーブし、本づくりに集中していこうと思います。6月末には完成予定。ワクワク。

村を守るカミサマ「人形道祖神」本、作ります

突然ですが、今年7月完成を目指して本をつくることになりました。
本(小冊子/ZINのようなもの)を作るのは初めて。どきどきしています。プロットタイプながら読み応えありのかっこいいアートブックをつくりたいです。そして来年以降、秋田県内の取材・調査を終えた後に、今度は書籍としてまとめてみたいと考えています。

本は郷土史研究家の小松和彦(小松クラフトスペース・秋田市)さんと共著!下記写真は小松さんが書かれた私の愛読書。

小松さんは秋田の郷土史研究家として著名な方で、とりわけ「秋田の遊郭」や「秋田の縄文土器」等に造詣を深くお持ちです。また、秋田で最大手の新聞社・秋田魁新報(あきたさきがけしんぽう)の電子版では「小松和彦コラム新あきたよもやま」を連載されています。(この連載は最新話だけ無料でご覧いただけます)ちなみに秋田魁新報は、秋田県内で朝日や読売を抑え、新聞マーケットの50%以上を占めています。

本の内容は、秋田県だけになぜか80〜90個も存在する「人形道祖神」に焦点を当てます。「道祖神」というと長野などに存在する石でできた像をイメージされるかもしれませんが、秋田はもっと原始的で木や縄で人間型の人形を作ります。地域によって様々な種類があったり、「ええ!?」とびっくりするほどユニークな風習がいまだに残っています。村の境界に置かれ、悪いものが村の中に入らないよう魔よけ的な存在に近いです。残念なことに、村の老齢化で道祖神はこれからますます数が減るだろうと言われています。「だったらまだ残っている内に、そしてお話を聞ける方がご健在の内に取材しなくては」という思いを小松さんと共有することができました。

個人的な話になりますが、秋田に来てまもない頃、「秋田でアートマネジメントができる人材を育成しよう」という目的で文化庁大学を活用した文化芸術推進事業が秋田公立美術大学によって開催されており、その中のひとつ、「五城目」という場所で開催されたプログラムに参加しました。そのときの体験があまりにも強烈で、私の中の価値観がガラリと変わりました。(この時の体験はこちらから。

「秋田には、昔からの文化や暮らしが辛うじて残っている」

「以前は海外にも興味があったが、秋田はそれ以上に興味深い」

「アートは自由!料理も、編み物も、何でもアリ」
(→自分にアート・コンプレックスがあったと気づく)

「アートという手段を通じて、その土地の魅力を再発見することができる」

「表現活動には、人との関係性があってこそ面白い」

「予定調和な表現ではなく、予期せぬ連鎖が生まれるようなことが面白い」

など、貴重な体験や出会いを通じて体感することができたのです。

同プログラム終了以降も、表現者として何かやりたいけれど、力の全てを捧ぐことができる対象を見つけられずにいました。そんなとき、独自に人形道祖神の調査を進めていた小松さんと再会し、ふと「人形道祖神」という言葉が頭の上から降りてきました。「これだ!」という瞬間でした。

秋田にはユニークなものがたくさん存在していますが、村の老齢化よってその文化はまもなく消えてしまいそうです。それら貴重な存在を記録し広く伝える方法はないか、またどうせなら予期せぬ連鎖が生まれるような大胆な表現手法を取ってみてもいいのではないか、など五城目で学んだこととピタリ合致していく感覚がありました。

 

先日小松さんから「面白いエピソードを見つけたよ〜」とお話を伺いました。そのタイトルをみるや吹き出してしまいました。秋田のディープがここにあった!と思いました。そんな小松さんのユニークな切り口と共に、私が道祖神を個人的に好きなプリミティヴ・アートの世界観や今持てる感性と、各道祖神のストーリーとを交えて自由に描き上げます。

秋田もやっと雪解けが始まり遠出ができるようになったので、秋田県内を小松さんと巡り取材してきます。随時この様子も更新していきます。お楽しみに。


このサイトの英語表記について
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