イラストレーター宮原葉月のブログです。日々の暮らしを書き綴ります。
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<お仕事>装画「神の島のこどもたち」中脇初枝氏著(講談社)

昨年出版された中脇初枝氏著「神に守られた島」の続編「神の島のこどもたち」の装画を担当させていただきました。

物語は奄美群島の「沖永良部島(おきのえらぶじま)」が舞台。戦争を生き抜く子供たちの姿が描かれます。原稿を拝見したとき、戦争の時代背景があったり、奄美文化の独特なイメージがあったりし物語に入っていく際に少し時間が要りましたが、一度入ってしまうと、もう、という感じの世界観です。当時は秋田の素朴な魅力にハマっていて他にあまり興味が持てない時期だったのですが、奄美の青い海と主人公たちが逞しく生き抜く力が強烈に伝わってきて、初めて秋田を出て南の国へ行ってみたいなあと心が引っ張られたことを思い出します。

・前作の装画のご紹介:http://5.hacco.hacca.jp/?eid=1414306

・小説現代連載時:http://5.hacco.hacca.jp/?eid=1414215

 

前作「神に守られた島」で主人公の少年・マチジョーが戦後、様々な事情でヒロイン・カミと別れてしまいます。今作「神の島のこどもたち」では、高校生になった少女・カミを中心に物語が展開します。

戦後、沖永良部島は沖縄と共にアメリカの軍政下に入ります。日本へ戻りたいと復帰運動が活発になっていき、一時は他の奄美群島が先に復帰する話が出るなどしますが、結果的に島が一丸となって1953年に本土復帰が実現されます。同物語を読むまで奄美群島が一緒に復帰できてよかった、と思っていましたが、そこには大人の事情があったり、「復帰のために大事なものを見捨ててよいのか?」と考えざるを得なくなったり、今に通じる問題が様々あったのでした。

またカミがマチジョーと再び会うことはできるのだろうか、というのも気になる焦点でした。所々にマチジョーの気配を感じるのですが・・・。私は当初から同物語に関わらせていただき、最後は涙なくしては読むことはできませんでした。(ゲラを外で読まなくてよかった・・・)

 

山羊は同物語では外せません。ちなみに沖縄でも山羊を食べるそうです。

 

イラストの話になります。今回一番大切だったのは前作と並べて「対」となること。「対」になりつつも、それぞれが個としっかり立てること。前作は色を沢山使いましたが、今回はえいや、と色を切り取りました。モチーフの蝶は沖永良部島でよくみられるユリタテハやシロオビアゲハです。そして風になびくサトウキビの様子。

 

この度は編集のAさん、Oさん、デザインの坂野さん、そして中脇さん、一緒にお仕事をご一緒させていただきありがとうございました!

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