イラストレーター宮原葉月のブログです。日々の暮らしを書き綴ります。
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秋田 初雪体験

ちらほや雪が降っています。寒いはずです。秋田市内の初雪は先週あったようですが、こうして体に触れるのはこれが初めて。サラサラな質感。

夕方に近くなるにつれ吹雪が。台風が通過している位に風がピューピュー強いです。窓がガタガタ揺れっぱなしです。

遂に籠もる時期がやってきました。ぼちぼちタイヤも交換する時期ですね、、、

秋田 11月

だいぶ寒くなってきました。AKIBI Plus五城目プログラムに参加した際、完全防寒で参加し「まだまだ寒くなりますかね?」と聞いたところ「まだまだです」とお言葉が。新潟出身の方に「新潟と秋田とどちらが寒いですか?」と聞いたら「秋田です」とのこと。このまま冬を越せるかしら?ととても不安になってきています。。。

しかしマンションはなかなか快適で、2重窓の凄さに改めて感動しています。

写真は五城目にある菓子屋「松月堂」のとらやき。同プログラムでご一緒しているMさんに教えていただきました。あんことバターがいい具合に合っていてとても美味しいです。東京に近いお店だったら必ずや手土産の名品としてデパ地下に置かれるほどだと思います。残念ながら五城目にお店に行かないと買うことができません。

先日五城目のプログラムが終了しました。感動のフィナーレ。面白かった!お伝えしたいことがたくさんあり、暫くお時間ください。詳細にこの場でお伝えします。今までにない思想(社会学的、現状の切り抜き方、後世に伝えていくこと)を一気に学ぶことができたので、ブログに書くことででじっくり吸収していきたいと思います。今締切が集中していてお仕事に全神経を傾けます。落ち着いたらブログと、アート絵をアップします。

五城目 朝市 突撃インタビュー

先月より始まったAKIBI Plus五城目プログラムの3回目。この日は生憎の雨でした。本日の講師は京都からいらしたUMMMの北原さんと藤井さんのお二人。久々の関西弁でした。(なつかしい・・・)そして午後から秋田大学の名誉教授佐藤先生が講義されます。

課題は「小さな問題から捉える朝市」。皆で朝市に出掛け、そこで気付いた”小さな問題”を午前中に見つけてメモし、昼休憩にそれらを付箋に書いて午後に発表します。私はひたすらお店の方々にインタビューして小さな問題をみつけていく戦略を取りました。二人体制のお店や、お客さんがいないときを狙い、挑戦。するとみなさんやさしく回答してくださいました。「こういう風にいろいろお話しできることが楽しい」とおっしゃってくださる方も。迷惑な身で申し訳なかったので、大変有り難いお言葉でした。

お話を通じて問題を捉えようとしましたが、どうしても大きな問題をみようとしてしまい、小さな、見逃されがちな問題に意識を向けることに苦労しました。自分は頭固いなあと思い知らされます。

お店の方々とお話しさせていただくと、商材に対するみなさんの思いが伝わり、ついつい買ってしまいます。おまけも沢山頂いてしまい、帰りのリュックは最大級の重さになってしまいました。(大きな大根の半分、ご飯2パック、瓶のビール1本、芋1袋、わらび1袋、豆腐2丁、おから大きな1袋・・・)あまりにも重すぎて、帰宅後片頭痛が出てしまう程でした。有り難いです。

以下、インタビューで印象的だったことを紹介します。

きのこのお店のおばさま

秋田では山でクマに襲われる事件がよく起きます。クマに襲われる位なら山に入るのは諦めると思うのですが、秋田は違います。クマが出ようが、春は山菜(とくに根曲がり竹。クマも大好き)、秋はきのこ狩りに人々は出かけて行きます。お金になるのもその理由ですが、山の宝を狩る喜びが秋田の人のDNAに組み込まれているのではと聞いたことがあり、その通りだと思いました。

おばさまは母親からきのこができる場所を教えてもらったそうです。同じ場所で10年はきのこが取れるそうなので、そこを巡回しながら新しい取り場を増やしていくそうです。万が一のことを考え、常に行き先だけはご家族の方に伝えるそう。

五城目の朝市にはおばさまのようにご自身できのこを採りに行く方、業者から仕入れる方がいるそうです。きのこが売り切れてしまったので春に採った乾燥わらびを水に戻したものを買いました。人参と炒めて美味しかったです。(通は水に戻すところからされるみたい)

お芋を売るおじさま二人

リタイアしたおじさまが旬の野菜をつくって朝市で売っています。このときは芋類。次回は山芋らしいです。里芋、さつまいも、紫芋など無農薬で育てられているそうです。しかもお安い。東京や大阪だと「無農薬」はひとつの売りになりますが、秋田ではあまり関心がないそうです。(写真は紫芋。1袋100円。紫芋はさつまいもほど甘くないことを知りました。)朝市でお安く、安心な旬のお野菜を買うならこのお店だとインプット。

大根を1日で136本売るおばさま

このお店は大根や総菜の製造をグループで運営されており、おばさま一人でお店に立って販売しているそう。おばさまはとてもほがらかで、ずっと営業のお仕事(確か今はなき市内のデパートで)をされていたそう。おまけをたくさん頂きました。赤飯は昔冷蔵庫がない時代によく食べられていたそうです。酢飯がきつくなった味。好みが分かれると思いますが、私は好きな味。なぜここの大根が人気なのか、結局判明しないままでした。

豆腐とこんにゃく屋のおじさま

このお店の木綿豆腐と比内地鶏の卵が美味しいです。前回のなべっこ遠足のときもお世話になりました。

豆腐は毎日、こんにゃくは定期的に作っているそう。お話した中で「木綿豆腐は、豆乳の流れを調整する技術と手間が要るが、絹より売れないのがさみしい」「豆腐は食べてもらうと美味しさが伝わりやすいが、こんにゃくは美味しさを伝えづらい。歯ごたえくらい。どうしたらよいものか」ということが興味深かったです。

山野草のおじさま

70代のおじさま、ITを30代並みにバリバリ使われています。きっかけは秋田市のパソコン教室に通われたこと。今ではオークションで和紙素材を購入してご自身で手帳を作られていたり(ご自身でPC上でカレンダーの数字やノートのラインを作って印刷、和綴じも古い本を解体して学び、3種類の方法で製本)、趣味の山野草の鉢植えをつくりオークションで販売したりしています。「もっとPCをやりたいのだが時間がなくて困る」とにっこりしたお顔が忘れられません。

以上、インタビューでした。このあと、UMMMのお二人と佐藤先生、司会の秋美の山本先生で講義が始まりました。この中で個人的に印象的だったのは下記です。

「五城目にヤンキーがいないのはなぜか」

どなたかの投稿で面白いと思いました。それを聞いた男性が「いるよ、○○さんの旦那さんがそうだったよ」、となりましたがそもそもヤンキーって何?、五城目のヤンキーってどういう人を言うのか、という話になり、「ヤンキーという定義は自分ではなく周囲が決めることなんだろうね」という風に落ち着きました。もっと掘り下げたかった議題です。

秋田の方言のこと

佐藤先生は「秋田のことば」(無明舎出版)という本を作られ、秋田弁のスペシャリストでもあります。ちなみに見た目は蛭子能収さんがにこっと笑ったようなとても柔らかい印象の方です。佐藤先生によると、秋田弁で褒める言葉はほんの僅かで(orない)、けなす言葉の方が圧倒的に多いとのこと。そのため、秋田ではけなされなかったら褒められたことになるのだとか。その他、ふと疑問が湧いた「最中」や「数の子」の語源の質問が出、丁寧に教えてくださいました。

「五城目では小学生から手土産を持っていくのはなぜか」

これは私がたまたま五城目にはお菓子屋が多い理由を、五城目在住の女子高校生(LJK)のMさんに聞いたことがきっかけでした。Mさんが「よそのお家にいくときはお菓子を持っていくことが多いです。私も小学生の頃も持っていってました」と教えてもらいびっくり。コンビニのお菓子のこともありますよ、と言ってましたが、私が小学生のときは何も持っていったことがありません。

五城目の方は「確かにそうかも・・・」と言ってました。佐藤先生によると、30年前は手土産に牛肉を持っていってましたよ、と。「えー!?」と皆びっくり。秋田は鶏・豚文化なので、牛肉はご馳走、またはハレとケの「ハレ」に値すると思います。もしかすると秋田の県民性でよく言われる「見栄っ張り」の面なのかしら・・・?とふと思いました。(今度要確認)

五城目に移住し4年目のYさんは「しまったー、俺、手土産を全然持っていっていないー」と嘆いていたお姿が印象的でした。

この日は五城目の朝市について、いろいろ知ることができた実りある1日でした。次回は山を歩き「木」のことを学びます。楽しみです。

雨の中のデッサン会

秋田市内にある川又ビルのカフェ・Epiceにて。この日デッサン会がありました。

前回描いたデッサン。

デッサンの最後に行われる講評会の風景。

私はセツモード時代に比べて「見る力」がだいぶ落ちてしまったので、これから通ってコツコツ養っていきたいです。この日のモデルはギターリストの長身の男性。体を鍛えていらっしゃって、「イケメンを描くならこんな感じ!」というイメージでデッサンしました。

デッサン会に来られる方々と少しずつお話しさせていただき面白かったです。秋田に転勤で来られた男性と秋田在住の女性と「山口県(瀬戸内海地方)と秋田県の違い」など話したり、またセツ黄金期(セツ先生や星先生がいらっしゃった)に通われていた方とお話することができ、久々のセツ談話が楽しかったです。

比内鳥と比内地鶏と秋田犬(いぬ)、きりたんぽ

先日大舘(おおだて)に行ってきました。大舘市は秋田県の北部に位置し、人口は秋田市、横手市、大仙市についで4番目の7万3千人(平成28年時点)。北部では大きな市です。大舘市は秋田市よりも青森県の弘前市や岩手県の盛岡市の方が近く、市民が買い物する際はそちらに行くそうです。

また大舘の発祥のものが色々あります。比内地鶏、秋田犬(いぬ)、曲げわっぱ、きりたんぽなど、秋田県を代表するものばかりです。

突然ですが「日本三大地鶏」をご存じでしょうか。私は秋田にやってきて初めて意識するようになりました。名古屋コーチン(愛知)、薩摩地鶏(鹿児島)、そして比内地鶏(秋田)の3種類です。

上の写真は「比内鶏」。国の天然記念物に指定されています。食用禁止かと思いましたが、飼っている子は食べることができるみたいです。(しかし貴重な為、難しい)写真は秋田三鶏記念館(大館市)で撮りました。担当の方(年配の男性)にお話を伺ったところ、下記のことを教えてもらいました。

・4〜6月には比内鶏のヒヨコをみることができる。比内鶏を飼っている会員からおおよそ300〜400個の卵を預かり、記念館内にある孵卵機で孵卵させ、生まれたヒヨコたちに予防接種をし、それぞれの会員に戻す活動を行っている。
・比内鶏が天然記念物になったのは昭和17年。それまでは農家が自分達で食べるために飼っていたが、突然「食べたらダメ」と言われ困ってしまった。
・大館市周辺の人は、鶏といえば比内地鶏を食べていると思う
・比内地鶏の内臓はほぼ東京に行ってしまう。(高く買ってくれる)
・種の保存に力を入れているが、残念ながら微減している

この子は比内地鶏。若い雄のようです。(日景温泉で放し飼いにされていた子を撮影)比内鶏の雄とロードアイランドレッドの雌を掛け合わせた1代限りの雑種が比内地鶏と認定され、この子達のお肉が流通して食べられています。

大館市に来たら押さえておきたい比内地鶏の親子丼。先の記念館の方もお勧めしていましたが「秋田比内や 大館本店 (ひないや)」は県北出身者が太鼓判を押すお店です。鶏肉の歯ごたえが抜群です。ねぎまとつくねも食べてみました。ねぎま1本のお値段が300円以上と高いのですが、是非一度は食べていただきたいです。

比内やの名物つくね。比内地鶏の温泉卵をかけながら食べます。秋田に来てから、自分の焼き鳥の美味しい基準がどんどん上がっていく感じがします。

グルメ漫画の草分け的存在「美味しんぼ」56巻にはちょうど比内地鶏のことが描かれています。その中で「本当のきりたんぽは美味しい」という箇所がとても気になりました。今まで何度か県外できりたんぽを食べたことがあるのですが、正直それほど美味しいとは思いませんでした。本当か気になり始め、大舘市の温泉宿で夕食にでたものを食べてみました。比内地鶏の出汁がとても美味しい。他のおかずはイマイチでしたが、きりたんぽだけはレベルが違います。良い加減に脂が浮いた出汁が、きりたんぽにじわ〜と沁み込んでいきます。ごぼうとせりの風味が合わさり、見た目はとても地味な料理ですが味は抜群。道の駅「やたて峠」(大館市)で食べたきりたんぽも美味しかったです。(上記の写真)
同じ秋田県でも、大舘で食べるきりたんぽが美味しいみたいです。

また大舘に来たら秋田犬(いぬ)に会いたいと思いました。秋田犬はかつては大舘犬と言われていたそうです。大館駅前や商店街で秋田犬に触れることができる場所があるのですが、たまたま臨時休業などで会うことは叶わず諦めていました。すると、最後に寄った日景温泉に秋田犬のこどもが!すっかりメロメロになってしまいました。

日景温泉に訪れたご家族の娘さんとハチ(6ヶ月・メス)。日景温泉は経営者が変わりリニューアルオープンしたばかりでした。

見た目は柴犬に似ていますが、気性が難しく成犬になるととても大きくなります。ちょうどこのときは歯が生え始める頃で甘噛みしてきました。毛は柴犬より長いです。(ハチは一度も吠えたことがなく、秋田犬でもおとなしいそうです。)

ちなみに渋谷のハチ公は秋田犬です。ブサ犬として有名なわさお(青森県在住)も秋田犬です。

ハチは日景温泉のマスコットとして、たくさんのお客さんを呼びこむことになるでしょう。また会いたいです...ハチ...

五城目、再び。きのこ祭り

再び五城目のことを書きます。10月にAkibi Plus五城目プロジェクトが4回もあるのです。今回のテーマは「大人のなべっこ遠足」。「なべっこ遠足」は秋田独特の学校行事で、小学校の全学年が屋外で料理(鍋)をつくる課外授業です。それを大人がやってしまおう、というのが今回のプログラム。この日はちょうど五城目朝市で最も人が訪れるという「きのこ祭り」が開催されていました。

前回と同じく、路線バスで朝早くに五城目に向かいます。この日バスは予定より2分早く出発したので乗り遅れてしまうところでした。集合時間の1時間近く前に到着でしたので、偵察がてらきのこ祭りに行ってみることにしました。下記は朝市の通りから1本裏に入った五城目の風景。

みたことがないきのこが沢山並びます。「黒きのこ」「金きのこ」など聞いたことがないキノコがいろいろあります。9時前に集合場所であるギャラリー「ものかたり」に行き、みなさんと合流しました。総勢30名ほどでしょうか、3つの班に分けられ、各班毎に何鍋にするのか、担当はどうしようかなど話し合います。私は「きのこの話をしたときに目がキラキラしていたので、きのこ係でお願いします」と班長から拝命を受けきのこ担当になりました。

みんなで朝市に買い出しに出かけます。9時半過ぎ、さきほどみたきのこがもうありません。どんどん売られていきます。大きななめこが1皿1000円、意外と高いです。松茸が1本3000円。とりあえずなめこと、1皿500円の名前を忘れたきのこ(いいお出汁になるそう)、1皿400円くらいの「金茸(きんたけ)」、緑色の苔がくっついたようなハツタケをおまけにいただきました。ちなみに金茸は能代在住の学生さんによると「高級なキノコです。おばあちゃんがよく採ってきて食べています」とのことでした。ハツタケは「大丈夫かしら?」と思うくらい見た目があやしいのですが、実際に食べてみて、きのこ特有の弾力がなく(あまりおいしくなかった)ですが、いい出汁になるそうです。

なめこ。買ったのは笠が閉じているタイプ。本当は開いている方がお鍋に合うそう。

金茸とハツタケ。

みんなでわいわい公園で鍋をやります。今まで話したことがない人たちも、鍋を一緒につつくと一気に親近感が湧いてきます。

「挑戦的な鍋にしよう」と、県外者にとって珍しい菊の花を入れてみます。花弁をガクから取る作業。ガクは苦いそうです。

秋美のY先生が、朝市のおばさんからいただいた紅芯大根。秋美の先生やスタッフの方々は料理上手です。

鍋っこ遠足には必須の段ボールで、コンロを風からうまく守ります。山形出身の女性も参加されて、山形といえば「芋煮会」が有名ですが、里芋(大阪や東京でいう里芋と同じものみたいですが見た目が異なります)も入れました。岡山から移住された方も居て、それぞれの食文化や秋田で驚いたことなどお話を聞くことができとても勉強になりました。

さきほどの写真。きりたんぽを入れていますが、五城目は実は「だまこ」という、きりたんぽをお団子状にしたものをいれます。(きりたんぽの本場は、青森に近い大舘を中心とした県北の地域です)出汁は比内地鶏のパックのスープと水、野菜は里芋とセリと大根、そしてきのこ全部。お肉は事前に用意してもらった比内地鶏です。里芋のとろみと、きのこの出汁と、みんなで外で食べるお鍋は最高でしたよ。

もうひとつの鍋でキムチ鍋も作りました。そこにはキムチと大根菜と菊の花を入れました。真っ赤なキムチスープに薄い紫の菊の花を入れた瞬間はとても美しかったです。しかし、残念ながら誰ひとりその瞬間を撮影しませんでした。きのこ鍋を食べ始めていてそれどころではなかったのだと思われます。

鍋を食べ終えると、トークイベントが同じ場所で始まりました。しかし寒くなってきたので場所を屋内の「ものかたり」に移すことになりました。秋美の石倉先生(人類学者・秋田公立美術大学准教授)の講演を拝聴しました。とても面白かったです。その中で印象的だったことは、

・鍋は本来内輪の中で行われるが、それを外で知らない人と行うことはとても珍しい。普通はBBQが行われる。(「ハレとケ」でいうと、鍋は日常の「ケ」でありそれを儀式的な「ハレ」で行う珍しさ)秋田独自の人間関係の距離の取り方なのだろう、という考察でした。

・今回のように3班ごとに分かれ、各自自由に鍋を決めて作るような「隣がちらっとみえる、近すぎもせず遠からずの垣根感」は、芸術の様式を産み出すということ。実際、隣の班の鍋が気になり、自分たちはもっとこうしよう、などお互いの鍋を比較する思考にピタリあてはまりました。

・食べることは、アートの最先端になりつつある

以上、「鍋っこ遠足」の奥深さに改めて感銘を受けました。

帰り道、車でIさんとSさんとご一緒させていただいた際、私が秋田のごはんや素材の美味しさに感動したことを伝えたところ、「もっと寒くなってくると ”だだみ”が出てくるんですよ。とっても美味しいですよ」と教えてもらいました。「だだみ」とは 鱈の白子のことだそうです。秋田は本当に奥深いです。

初めて五城目へ 五城目編その2

先日ブログをUPしてからお仕事に励んでいた為更新が少し遅くなりました。クリスマスや和柄モダンや激しいダンスや官能など様々なジャンルの絵を担当させていただき、ますます好奇心が旺盛になってきています。世の中には知らないことがたくさんあるのですね。

さて、先日五城目に行ったときの続きです。

雨が時折降る中、大人数で畠山鶴松さん(1895〜1986年)のご自宅にご挨拶に伺いました。鶴松さんのご家族が温かく迎えてくださいました。仏壇にお参りさせていただいた後、近くの公民館へ移動。ここで鶴松さんについてのトークイベントが開催されます。

郷土史研究家の小松さんが司会を務められ、鶴松さんの息子さん(90代)とお孫さんから当時の貴重なお話を伺いました。

鶴松さんはご自身が生きていた暮らしを後世に伝えようと、60歳代になって「落書」をノートに書き始めました。その記録は秋田で唯一の出版社・無明舎出版から「村の落書き―鶴松爺の絵つづり雑記帳-1984年-」という本になっています。残念ながらこの本は絶版。今の印刷技術で素敵な絵たちを高品質に出力した新しい本が出版されないかしら、と思いました。写真は鶴松さんが描いた掛け軸にあったサイン。

トークイベントで驚いたことは、鶴松さんのご家族が話す言葉が理解できなかったことでした。「秋田の言葉はわからないよ」とは聞いていたものの、ここまでとは・・・。フランス語のような柔らかい言葉で、ほぼ理解できませんでした。ありがたいことに、五城目在住の溌剌とした素敵な女性Mさんに小声でわかりやすく同時通訳していただけました。

もっといろいろお話をお聞きしたかったのですがどうしようもなく断念。ちなみに数年住んでいると県外出身者でも7割は理解できるようになるそうです。

またMさんに通訳していただいたお話から印象的だったこと:五城目には「番楽(ばんがく)」という伝統的な民族芸能があります。司会の小松さんによると山口県の神楽(かぐら)のようなものだそう。神楽は広島に住んでいた頃よく耳にしていました。鶴松さんは息子達にこの踊りを伝え教え続けました。当時「踊りを教える暇があるなら仕事(農業)をするべきだ」と周囲の冷ややかな反応があったそうですが、それでも鶴松さんは教え続けたそうです。鶴松さんの尽力のおかげで、現在でも五城目で番楽は踊り続けられています。当時は長男にしか伝授されませんでしたが、今は小学校で男女ともに教えられるそうです。また、鶴松さんの息子さんはタイ王室やアメリカ・マンハッタンにあるカーネギーホールに招聘され、番楽を披露されたことがあるそうです。聴講していた美大生たちは「秋田の番楽はかっこいい!」と感銘を受けていました。

トークイベントが終わると、班ごとに分かれ、五城目内の複数の食堂に分散しお昼ご飯を食べました。ちなみに「ご飯」と言えば、この日知り合ったMさんから興味深い話を聞きました。Mさんは料理関係の仕事をされていて、秋田伝統の食べ物を調べ、子どもたちに伝えていく食育活動に力を入れています。先の鶴松さんの「村の落書き」にも山菜や料理の資料があり、熱心に聞いておられました。

そのMさんから、公民館から田んぼの中を歩き食堂に向かう道中で
・納豆汁が美味しい(納豆をすりつぶしたものを鍋に入れる。確か県南はサラサラ、県北はドロドロ。)
・貝焼き(かやき)というものがある(一人鍋のようなもの。様々な種類がある)
・京都に住んでいた頃初めてお肉を食べたとき臭み(良い悪い共の意味で)を感じた。秋田の肉はくさみがないので、水が良いのだろうと思った
など、貴重な話を聞くことができました。この冬に納豆汁と貝焼きは絶対食べてみます。

「三吉食堂」で鍋焼を注文。美味しい。秋田はどこで何を食べてもほぼ美味しいです。緑の野菜はセリ。秋田ではスーパーに行けばセリを必ず買います。根っこまで食べます。

お腹を満たしたあと、後半の部へ。五城目駅のターミナル近くにあるギャラリー「ものかたり」で、秋美の先生から「落書き」にちなんだ講演を聞きました。(このときのレポートを書きましたので、ネットにアップされたらお知らせします)講演を通じて、秋田で暮らす「今」を絵で表現する構想が一気に明確になってきました。

15時にこの日のプログラムが終了。バスで帰ろうと思っていたところ、なんと小松さんが遊郭跡を案内しながら車で送っていってくださることになりました。なんと贅沢なことでしょう!ちなみに秋田の方はどんなに華奢でかわいらしい方でもみなさん1人1台で運転しています。車を運転できないことが恥ずかしくなってきます。。。。。

小松さんの解説付きで(豪華!)、まずは近くの割烹・松鯉(しょうり)へ。中には入りませんでしたが、非常に見応えある建築様式と聞いたので今度ランチを予約して観に行ってみます。以前作家の麻宮ゆり子さんと光文社の編集の方々と行った、大阪・飛田新地の「鯛よし百番」のような雰囲気なのでしょうか。楽しみ。

車の中で小松さんから「ここは昔五城目線が走っていたんだよ(昭和44年まで。3.8kmと短い)」など貴重なお話をお聞きします。奥羽本線の駅を当時栄えていた五城目に作ろうとしましたが、鉄道反対運動が起き、八郎潟に作られることになりました。しかし不便を理由に結局八郎潟と五城目をつなぐ鉄道が作られ、それが五城目線だそうです。運営者は今の秋田中央交通(バスで有名)。

下記の小松さん著の本で紹介されていた、一日市にあるかつての娼家「ときわや」を観に行くと、なんと建物は取り壊され、更地になっていました。小松さんはショックを受けられていました。

次に「タイル」が特徴的な潟上(かたがみ)市大久保にある娼家後に行きました。外から建物を撮影。青い壁が目立ちます。

アップ。

もっとアップ。

小松さん曰く「現存する赤線のタイル装飾として北限かもしれない」。この建物がまだ残っていてよかったです。本にあったタイルをこの目でみることができ感無量でした。ちなみにこの辺り大久保にはディープな飲み屋さんが様々あり、小松さん一押しの飲み屋さんにはびっくりしました。夏は涼しそうです.....

昔この辺りは国内屈指の油田採掘量を誇り、訪れる客層に油田関係者が多かったとのこと。

そして土崎、山王付近の色街の建物(跡)を巡りました。旧妓楼「大正亭」という大きな木造の建物はまだ残っていました。遊郭の入口にあった銭湯「塩乃湯」のレトロな建物も。先の「ときわや」のようにつぶされずに街の資源として残してほしいと強く思いました。

小松さんの貴重な解説を頂きながらの色街建物を巡るツアーはとても楽しかったです。お話がディープすぎて目からウロコがたくさん落ちました。秋田のイタコさんのような存在のこと、道祖神のこと、もっと知りたくなりました。秋田はおもしろいです。

初めて五城目へ 五城目編その1

秋田市はいよいよ寒くなってきました。仕事をする際脚に毛布をかけます。ダウンベストも着ます。

さて秋田公立美術大学(以下、秋美)が主催の、秋田県内4ヵ所で「アートマネジメントができる人材を育成する!」という目標のもと「AKIBI plus」というプロジェクトが始まっています。先日はそのうちの1つ、アート活動のアーカイブ記事やニュースリリースを書くための「秋田芸術新聞ゼミナール」の勉強会が終わりました。そして、もうひとつ「五城目(ごじょうめ)」プロジェクトが始動しました。私はこのプロジェクトにも参加しています。

五城目は秋田市内から北に車で30分行ったところにあります。秋田市を大阪市と例えたら、五城目は東大阪市的な存在でしょうか。(都内に例えるならば小田原的?主観的すぎますが)

「AKIBI plus 五城目」の初回の会場は五城目の道の駅。私は運転ができないので、朝7時前の路線バスに乗りました。70数個のバス停を通過し、1時間15分ほどで五城目バスターミナルに到着。道の駅はここから徒歩で30分程、お散歩気分で道の駅に向かいます。写真はそのときの風景です。

五城目は思ったより建物が多く、”街”の感じがしました。

バスの運転手のおじさんが親切に道を教えてくれ、スムーズに五城目ならではの朝市を通り(みたことがないボリュームのきのこやアケビがありました)、山のふもとにある集落に霧が立ち込めているなあと思いながら歩いていくと、いつのまにか道の駅に到着。そこには秋美の学生と講師の方々で30〜40名の大所帯が集まっていて、「秋田芸術新聞ゼミナール」とは全く雰囲気が異なり圧倒されました。そしてみなさん、若い。

今回は郷土史研究家の小松和彦さんが講師として参加されています。秋田の郷土研究に貴重な資料である「村の落書」を書いた畠山鶴松の息子さん(90代)とお孫さん(60代?)をお招きし、小松さんが司会をされるトークイベントがありました。ちなみに小松さんは私の愛読書「秋田県の遊郭跡を歩く」(カストリ出版)の著者の方です。東京・吉原でカストリ書房を運営されている渡辺さんとの共著。今若い女性に人気の、真っ白の暖簾にカタカナで「カストリ」と書いているあのお店です。

五城目編、つづく。

五城目について
・町の様子がわかる素敵な動画はこちら。
http://www.town.gojome.akita.jp/miru/464.html
・ご興味あれば是非。五城目の詳しい歴史がわかります。(小松さんご推薦)http://www.town.gojome.akita.jp/bunka/9.html

秋田市でデッサン会

先日初めて参加した秋田市内でのデッサン会。この会が発足したのはなんと「セツモードセミナー」卒の方がきっかけだったそう。

この日モデルを務めてくださったのはヨガの先生。(上のポスターの方)とても朗らかな方で気持ちよくデッサンさせてもらいました。肩と腕の筋肉の付き方が特徴的でとても興味深かったです。

私は1年くらいデッサンを怠ってしまっていたので、なかなか骨格がつかめずに反省しながらデッサンをしました。今月は男性のモデルさんだそうです。しっかり勉強しなくては。

以下、主催の方の文章を転載いたします。
「レコードとデッサン会」
そのときのテーマにあわせてセレクトされた
レコードの心地よい音楽を聴きながら、
ゆったりとした気持ちでデッサンをする会です。
指導はありませんし、先生もいません。
経験も問いません。初心者大歓迎。
参加者同士で意見を交わしながら、
思い思いに描きましょう。
[日時]
10月29日(日)13:00〜15:00
[会場]
川反中央ビル3階 "studio"
(秋田市大町3丁目1-12川反中央ビル3F)
[参加費]
一般 1,500円/学生 1,000円 ※ご予約制

[お問い合わせ・ご予約先]
お電話でのご予約
018-831-5777 (担当:佐々木)
メールフォームでのご予約
http://hanautaweb.info/contact/ から、
下記内容を記載の上、お申込みください。
・お名前・お電話番号
・希望日時・参加人数
[主催]
はなうた/hanauta ・ 株式会社Mag

川反中央ビルは、秋田市でも貴重なお洒落ビルです。おしゃれ雑貨屋のまど枠さんや、今度是非行ってみたい Cafe Epiceなどがあります。下記の記事を読むと京都につながっているのだなあと知りました。

マガジンハウスcolocalより
http://colocal.jp/topics/think-japan/local-action/20130304_16025.html

<お知らせ>10/6秋田で「子育て視点は芸術家の視点!?」なるトークイベント開催

写真は生まれて初めてみた、木に生っているザクロ。秋田市ではカーディガンを羽織る季節になってきました。

さて、日頃お世話になっている「Akibi Plus」(秋田公立美術大学主催)の活動の一環として、京都・福知山で「山々アートセンター」を運営する美術家のイシワタマリさんが来秋され、7日(土)に秋田市内でトークイベントが開かれます。

「子育て中のストレスを明日へのエネルギーに変換するヒントを、アートを切り口に探っていこう」というコンセプト。ご興味ありましたらお気軽にご参加ください。

「秋田/公開シンポジウム『「子育て視点は芸術家の視点!?〜子育てを通して発見+発信するためのスペシャルトーク』」

 

【会場】フォンテAKITA 美大サテライトセンター(秋田市中通2-8-1)
【日時】10月7日(土)14時30分〜17分(開場14時)

「山々アートセンター」とは(FBより引用)

「山山アートセンター」は、放浪生活のすえに「子育て中の主婦」「地域公務員の嫁」という新しい視点を手にした美術家イシワタマリが、自らの生活上の悩みを糧に発足させた謎の何かです。

舞台は京都府福知山市および周辺市町村=このあたり。「いろいろやってみる部」に集まった、このあたり在住の20代〜80代男女+乳幼児たちと共に、お互いの暮らしに風を吹かせあいながら「このあたりのしんぶん」(毎月1日発行、このあたりを中心に配布)や「やまやま休憩室」(毎週金曜日14:00〜17:30、三岳会館/京都府福知山市一ノ宮563)をつくっています(2016年3月現在)。https://ja-jp.facebook.com/yamayama.art/


このサイトの英語表記について
日本だけでなく世界に向けて、私が絵にこめる思いを伝えたく表記しています。独学の故、決して正確な表記ではありませんので、どうかご了承ください。